ある夜、夢の中で現れた美しいの龍の姫。
その明晰夢を境に「五爪皇帝龍を描きなさい」という
啓示がもたらされました。
そこから始まったのは、精神と魂の深層に触れるような
内的旅路としての創作でした。

この個展「帝 -Tei-」は
私の中に宿った“見えざる導き”に導かれて描かれた
点描曼荼羅作品群です。
制作期間1年3カ月の間中国の朗らかな老師が内側に降りてきて
ペンを握らせてくれるような感覚がありました。
数万、数十万という点を重ねる行為は、宇宙の秩序を写し取る祈りであり、静寂の中で響く意識の共鳴でもあります。

曼荼羅は、目に見えない世界の構造図。
“帝”という言葉には、単なる支配や権力ではなく
「中心に立ち、すべてをつなぐ存在」の意味を込めました。
観る人それぞれの“内なる帝”と出会う機会となれば幸いです。

静かに打たれる一つの点が
やがて宇宙を成し、祈りとなり、視る者の心と呼応する——
その瞬間を、ぜひ体感してください。

OPEN GALLERY
2025/10/2(木)~8(水)

OPEN HOUR
【平日】 16:00-20:00
【土日】 13:00-19:00

Mie Kaito(垣内 美映)

奈良にて点描曼荼羅を描いています
Mie Kaitoです。

8年前――
思いがけず、この世界に出会いました。
無数の点で描かれる点描曼荼羅は
ただの模様ではなく
呼吸であり、祈りであり、
見えないものを映し出す鏡のようでした。

一つひとつの点を描くことは静かでありながら力強く
私の人生そのものを180度変えるような出会いとなりました。

昨年の初個展「North World Spirit サロルンリムセ」は、
自分という存在のルーツをたどる旅。
記憶と過去世の声に耳を澄ませる時間でした。

そして今回。
この個展では、「これから」を描きます。

その中心にある作品「帝 -Tei-」は、
ある夜、夢に現れた美しい龍の姫の啓示から始まりました。
「五爪皇帝龍を描きなさい」――
その言葉に導かれ、
制作期間の1年3か月、ペンを握る私の内側には
どこか懐かしい朗らかな中国の老師のような方が
そっと、優しく佇んでいました。

「帝 – Tei – 」は、ひとつの完成であり、
新たな始まりでもあります。
未来へ向かう新たなエネルギーを感じていただけたら幸いです。

ご来場くださる皆さまの心に
何か小さな光が灯るような時間となりますように

心より感謝をこめて
Mie Kaito

【略歴】

1979年北海道函館市生まれ
2000年川島織物テキスタイルスクール卒業
2017年点描曼荼羅を習得
2018年点描曼荼羅作家として活動開始

【主な展示歴】

2022年
「North World Spirit サロルンリムセ」イタリア出展
「あまねくひかり – Pervasive Light」フランス出展
「咲き誇る – Vibrant Bloom」スペイン出展
2023年「御心 – In the Heart」スペイン出展
2024年個展「North World Spirit サロルンリムセ the world of Pointillism Mandala 点描曼荼羅の世界」
奈良開催
2025年「みなも – Stillwater」在オランダ大使館公邸内にて展示中
「生命を祝う – Celebrating Life」イギリス出展